うろたえるって、こんな感覚なのか



9月8日 

いつものように父の入院先の病院へ洗濯物の受け渡しに行った。

「自分は変わりないって言うといて。みんなは元気にしてるのか聞いといて。」と、看護師さんから父の言葉を伝えてもらったので少し安心した。




9月11日 

前の晩から何故か寝つかれず、時計を見たら夜中の1時00分過ぎ。

やっとうとうとしていたら、3時00分頃スマホに着信。寝ぼけていたけど、父の病院からと分かり

とっさに「急変したんだ」と思いながら電話に出た。




電話は当直の看護師さんから。

でも、すぐに医師に代わった。



父は昨晩高い熱が出たらしい。

日付が変わって1時30分頃インターホンがあり、

「寒い。」と。

その時対応してくれた看護師さんと少したわいない会話もしたらしい。




やっぱり急変したんだ。でも、土曜日だからまだよかった。職場に休暇をもらう連絡しなくても、父の側についていられる。



コロナの影響で2月に面会して(しかも15分)から、ずっと会えていなかった。ひょっとしたらこれが最後かもしれないけど、

最期にちゃんと言葉で伝えておきたいことがあった。



「今からすぐに行きます」と言おうとしたが、医師の話はまだ続いた。








次に2時30分に看護師さんが巡視に行った時、すでに父の呼吸が止まっていたと。






「ちょっと待ってください。…もう、亡くなったってことですか?」と聞き返すのが精一杯だった。




今まで生きてきて、ありがたいことにあまりうろたえるような状況に遭遇したことがなかったので


「今、私うろたえてるのか?」と思いながら、

こんな時間に姉に電話したら直ぐに察するだろうな、と考えつつ電話をかけた。


そのあと、単身赴任中の夫に電話して病院に向かう。夫は私に気をつけて運転するようにと何度も言ったけど、


病院に向かう車の中で

「仕方がない。仕方がない。」と、妙に気持ちは落ち着いていた。






久しぶりに見る父の顔。




救いは、穏やかな表情をしていたこと。

…まだ父の身体が温かかったこと。








しばらくお休みします。

次に更新するときはまた茶馬と一緒に。





しかたがないなぁ。

お母さん、ほら、ボクの背中で泣きなよ。

もっとギューってしていいよ。