母の一周忌を前に思うこと①



私の実家は両親と姉と私の4人家族でした。


父は母が亡くなる前からガンの治療で入退院を繰り返していましたが、母に先を越されてしまって

今も入院中です。

寝たきり状態で、もう2年近く食べ物を飲み込むことも困難で

24時間高カロリーの点滴と酸素吸入で命を繋いでいます。


個室で1人ベッドに寝たまま過ごしていて、

白内障で目もほとんど見えないのでテレビの音を聞いているだけ。


でも、それほど認知症もひどくなくて

今でも自分の入院費のこととか、孫たちのことを気にかけています。



今はコロナの影響で面会できないので、洗濯物の受け渡しだけしかできません。

それも週に2回までと決められているので、姉と交代で通い玄関口で看護師さんに父の様子を聞くだけです。



病院の駐車場から父の病室の窓を見つめて

また来るからねと声をかけて帰ります。



実家には姉が週1〜2回通って、窓を開けたりしてくれますが、やはり誰も住まなくなった家は

なんというか、

生気がなく家自体が眠っている印象。


母はいつも綺麗に掃除していたので

特にそう感じるのかもしれませんが。


1年も経つと、さすがに古びてきたなと感じます。


私も時折実家に行きますが、玄関を開けるといつも

「はーい、いらっしゃーい。元気だった?」と、

必ず言ってくれていた母の声が聞こえないのが

なんとも切なくて



そそくさと実家を後にします。